今日も壁打ち

ある日突然Snow Manに魅せられて

白蛇:縁起

あまりアニメ映画を積極的に観ることが少ないので、いろいろと語れるわけではないが映画観賞後すぐの今、とりあえず他の方の感想はまだ一切読まずに自分の感想を記録として書いておく。

ネタバレあり〼

 

事前にあえて映画の宣伝動画などはみないまま映画館へ。

 

初めて観る中国アニメーションは最初からとにかく美しくて驚く。序盤で出てくる花や景色の描写がとても美しく揺れ動き、背後に流れる中国琴や二胡のあの独特の音色もシーンを盛り上げてくれる。

 

楽しみにしていた佐久間さんの声、それスノのアフレコ対決で聴いたりした張ってる声とかではなくて柔らかい声で、宣の登場したあたりだけは佐久間さんの声だ!なんて意識したけれど、気がつけば物語の中。引き込まれてしまい最後まで"声優 佐久間大介の演じる宣"を堪能させてもらった。

 

記憶を無くした白を助けたのが二人の出会いでこの縁の始まり。白の無くした記憶を取り戻す手伝いをする宣が自分の身を犠牲にしても白を助けようとするんだけど、行動を共にすることで二人の気持ちが近づいていく感じとても良かった。

 

宣が歌うシーンの優しい歌声が良かったんだけど、あれは元の中国語の歌を日本語訳して歌っていると推測されるので、譜割りがうまくハマってないのか一度では何を歌ってるのか歌詞がわかりにくかったのであの歌詞の全貌を知りたい。

 

戦闘シーンがちょこちょこあったりハラハラさせる展開も。終盤の白を守りたい宣と、宣の魂をこの世に引き留めたい白に泣かされた。
千年かけても宣とまた巡りあいたいと願う白にまた泣かされ、また出会うことができたそのときの会話「前にどこかで会ったことあるよね?」の宣の言葉にまた泣いてしまうという。

 

この作品、恋愛だけでなく作品を通して、人と妖怪の関係性、力を求める妖怪や人の存在などいろいろと語れる要素が盛りだくさん。
蛇の妖怪である白と人である宣が出会い恋に落ちるのだけれど、そこには相手が何者であるか(もはや人ですらない)は関係がない。この今の世でいわれる多様性、ジェンダーフリーなども軽々と越えてしまう。相手が妖怪だとわかったうえで自分まで妖怪になってもいいとさえ思う宣の愛の深さ、そして白に対してだけでなく周囲の人(宣が妖怪になったと知って態度を変えてしまう村の人々)でさえも信じて愛をもって接している姿は、まっすぐで清らかだ。

その愛と対極にあるものだと思うのだが、他人を犠牲にしても力を得たいという強欲な権力者も出てくる。果たしてそうして得られるものは本当にあるのだろうかと突きつけられる感じもあった。

 

これ続編が気になります。映画も観たことだし、白蛇伝とか少し調べてみたくなった。やっと宣伝動画(三森さんとの対談の)を観ようと思う。